北松山西湖院(ほくしょうざんせいこいん)は、愛知県田原市中山町にある曹洞宗の寺院です。永平寺を開かれた道元(どうげん)禅師の流れを汲む寒嚴義尹派(かんがんぎいんぱ)で、田原市堀切町の霊松山常光寺(れいしょうざんじょうこうじ)が本寺となります。
西湖院が創設された年については2説あります。弘治元年(1555年)に慈母観音様をお祀りし開創したという説と、西湖院の11代目の住職にあたる瑞巌(ずいがん)和尚が明治11年に書き残した當院歴住年譜にある永禄元年(1558)年7月22日という説です。
開山(かいさん)は、西湖院の本寺にあたる田原市堀切町の霊松山常光寺の5世田翁宗耕(でんのうしゅうこう)大和尚です。ちなみに開山とは、寺院の創設にあたった僧侶をあらわします。
西湖院の寺院名の由来は、中国にある西湖です。西湖は中国の浙江省杭州市西湖区にある美しい湖で、2011年には杭州西湖の文化的景観としてユネスコの世界遺産に登録されています。創設当時の西湖院近辺の風景が非常に美しかったのではないかと予想されます。